第45回 藻谷浩介氏 of ねっと99夢フォーラム

藻谷 浩介 氏

日本政策投資銀行
  地域企画部地域振興グループ参事役
NPO法人
  ComPus地域経営支援ネットワーク理事長

 高齢化と人口減少時代に突入し、長引く日本経済の低迷、地方分権の進展による地方主権への移行等、地方を取り巻く環境が大きく変化するなかで、地域の活性化、地域間競争に打ち勝つための手だてが求められています。
 平成合併前3,200市町村の99.9%を訪ね、政府系金融機関の参事役として、政府の審議会委員、商工会議所関係アドバイザー、年間400回を超える地方での講演活動をこなし、地域振興、地域活性化、過疎振興、中心市街地活性化など地域の課題に取り組む藻谷浩介氏に話を聴く機会を設けました。
 藻谷氏は「不況の根本原因は、景気循環でなく、日本の歴史の中で初めて経験する『2,000年に一度』の生産年齢人口減少にある。消費を支える若い世代の減少で、内需が減少しているからだ。日本全体の景気という総論だけでなく、地域経済と人口減少という各論を見つめる必要がある。人件費を若年層に還元し、内需を支える働き手を活性化させるべきだ」と説かれています。
 当日は、データと実例に基づき、中心市街地衰退の真の原因、衰退してしまった街、いまも頑張っている街の違い、デフレ時代だからこそできる活性化の療法、そしてその担い手は誰か等について論じていただきます。

藻谷浩介(Motani Kosuke)氏の略歴
山口県生まれの46歳。東大法学部卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。米国コロンビア大学ビジネススクールでMBA取得。(財)日本経済研究所出向などを経ながら、2000年頃より地域振興の各分野で精力的に研究・著作・講演を行う。平成合併前3,200市町村の99.9%、海外59か国を概ね私費で訪問し、地域特性を多面的に把握。現在、日本政策投資銀行地域振興部参事役の他にNPO法人ComPus地域経営支援ネットワーク理事長。内閣府観光カリスマ百選選定委員会委員、文部科学省生涯学習まちづくりモデル事業選定委員会委員等を兼任。近著に『デフレの正体』(角川Oneテーマ21)がある。

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講師のコメント

「暖かい雰囲気と、関係者の熱意と、地元での広がりの大きさに感動!」

(株)日本政策投資銀行 地域振興グループ 地域支援班 参事役
NPO法人 コンパス地域経営支援ネットワーク理事長
藻谷 浩介

 大網の皆さんの活動は、都内での講演会で聞いてはいたのですが、現地に参りまして改めてその暖かい雰囲気と、関係者の方々の熱意と、地元での広がりの大きさに感動しました。
 なかなかすぐに真似できるものではありませんが、こういう形での取り組みがもっと世の中に広まっていかないものかと思い、微力ながらあちこちで紹介させていただきます。
 皆様の地域づくりの取り組みがますます根を張っていくことを祈念するとともに、無事99回を終えられた後の次の企画などに関してまた何かお手伝いをできる機会がありましたらたいへん幸いです。
 ありがとうございました。



参加者の声

大網白里町 松本晋太

 「重大な発見」には、それに気付くことができた「視点・ものの見方」という背景があり、藻谷さんのお話はその両面で非常に興味深いものでした。

 「重大な発見」とは、もちろん「人口の波」とその影響力です。この事実を知れば、マクロ経済の常識を前提とした政府や日銀のやり方がちょっとかわいそうに思えてきます。先日も首相が国会の答弁で仰ってました。「今はお金を使うより、お金を貯めておきたい人のほうが多く、それが問題だ」と。たぶんいつの時代でも、みんなお金はできれば貯めておきたいものです。そうではなくて、今は「必要にせまられて、それなりに大きなお金を使わなければならない人が減っている」のです。

 ふたつめの「視点・ものの見方」とは、「事実」に目を向けるということです。藻谷さんの言葉をお借りすれば、「空気ばかり読んでないて、数字(=事実)読みましょ」です。
 これまで、「よく言われている」などとあいまいなイメージだけを根拠に語ることの不愉快さには気付いていたものの、さてそれではなにを足がかりにすればよいのかがわからず、不愉快さを拭いきれずにいました。しかし、藻谷さんは、雰囲気やイメージといった「空気」ではなく、地に足の着いた「数字=事実」で世の中を読み解くことの面白さ 根拠が明確で足がかりがはっきりしていることの心地よさ、を与えてくれました。これは時代を超えて通用するものです。

 ただし、時代は「空気」に簡単に左右されるものでもあります。「なにが正しいか」ではなく「なにが事実なのか」を確かめなければ、「正しさ」という観点には多分に主観が含まれるゆえに、「空気」に飲み込まれてしまうと舵取りを誤ってしまいかねません。

 人口の構造からすれば、実態は大変なことになっており、なんとかしなければ、平均寿命が短くならない限り、ぼくが生きている間はしんどい時代になることは目に見えているのですが、藻谷さんのお話を聞いたあとに、なぜだか得体の知れないワクワク感が沸き起こってきたのです。もしかしたら、事実が見えてきたことで、打つ手を考えやすくなった、言い換えれば夢や目標が持ちやすくなったのかもしれません。ただただ「不況だから」などと言っているだけでは、なにも見えていないのと同じことです。

 それだけではなく、藻谷さんの筋道の立て方は冷静沈着なのですが、なぜかそこから見えてきた事実に感動してしまったのです。講演中に2度も涙しそうになりました。これは正直、とんでもなく意外でしたが、藻谷さんのもつ温かさがよく伝わってきて、いつか藻谷さんとじっくりお話がしたいと思いました。

 最後に、藻谷さんの著書に頂いたサインに添えられた言葉が「お買い上げありがとうございます!」だったのですが、このことがまた本当に興味深く、これだけでまたいろいろと考えてしまうのですが、長くなるのでこのあたりにしておきます。

 本当にためになり、かつおもしろい講演をありがとうございました。

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